【コラム】ドローン国家ライセンス化徹底解説!Vol2 – 特定飛行
2023.8.22ドローンの人気は近年急速に広まり、様々な用途で活躍しています。
またドローンの活用機会が増加するにつれ、より一層の安全な運用が求められるようになりました。
日本においても2022年12月5日から免許制度が施行され、
「有人地帯における目視外・補助者無し飛行(レベル4)」が可能となっています。
本記事では、3回に分けてドローンの免許制度に関する情報やその重要性について詳しくご紹介します。
今回はVol2として、特定飛行について取り上げます。
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目次
1.特定飛行に該当する空域/飛行の方法
2.特定飛行のカテゴリーとは
3.重要ポイント
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1.特定飛行に該当する空域/飛行の方法
-Vol1でもご紹介したように、近年、趣味や玩具としてのドローンも多く販売され、
ドローン人口は年々増えていますが、ドローンによる事故も比例して増えています。
ドローンの安全な飛行には航空法についての知識も重要です。
ここではまず、航空法により飛行が制限されている空域及び飛行方法についてご紹介します。
ドローンは航空法で飛行が制限されている空域が4つ定められています。
①空港等の周辺
空港周辺では飛行機やヘリコプターとの接触リスクが高いため、ドローンの飛行は制限されています。
また空港内はもちろん、空港周辺の空域も飛行機の離着陸の際に使用されるため、飛行は制限されています。
具体的には主要空港では24キロ以内、小規模空港では6キロ以内とされており、
羽田空港や関西国際空港などの主要空港はかなり広く区域を制限されています。
基本的に空港周辺では飛ばさないようにしましょう!
②人口集中地区の上空
人口集中地区のことをDID地区とも呼びます。
人口集中地区とは5年に1度行われる国勢調査において、統計的に設定される地区のことです。
主に都市部が当てはまり、人口密度が4000人/㎢である市町村が隣接しており、5000人以上の規模になる地域を指します。
また上記に当てはまらずとも、空港、工業地帯、公園などは人口集中地区に含まれます。
基本的に主要都市の主要地域のほとんどが人口集中地区に当てはまるため、街中でドローンを飛ばすことは避けましょう。
③150m以上の上空
地上もしくは水面から150m以上の空域は、航空法によって飛行が制限されています。
飛行機やヘリコプターが150m以上の空域と飛行しており、航空機に接触してしまうリスク高いため飛行は制限されています。
また150m以上上空になってしまうと、制御不能になった際に適切なコントロールができなくなってしまい、ドローン落下の際の衝撃も強くなります。
実際にドローンを飛ばしてみると150mという高さはかなりのものです。
安全な高度での飛行を心がけましょう。
④緊急用務空域
緊急用務空域とは、警察、消防活動等緊急用務を行うための航空機の飛行が想定される場合に、
ドローンの飛行が制限される空域となります。
山火事などの際に、警察や消防のヘリコプターが山の上空を飛行するときにドローンが飛行していると活動の妨げとなってしまいます。
国土交通省のHPやX(旧Twitter)で公示されるため、飛行前に確認するようにしましょう。
またドローンは航空法で制限されている飛行方法が6つ定められています。
①夜間での飛行
国立天文台が発表する日の出の時刻から日の入りの時刻までの間を日中であり、それ以外が夜間であると国土交通省によって定められています。
そのため、個人の判断で「まだ明るいから大丈夫」と思い飛行させると、夜間飛行に該当してしまう場合が多いです。
②目視外での飛行
ドローンは基本的に操縦者の目視内で飛行させなければなりません。
プロポのモニターを通しての飛行は目視外飛行に該当するため、必ず操縦者の目視内で飛行させるようにしましょう。
③人・物と30mを確保しない飛行
ドローンは人への負傷や物件の破損リスクが高いため、必ず人・物から30m離して飛行させる必要があります。
またプロペラガードを付けるなど、周囲の安全のために配慮することも重要です。
④イベント会場上空での飛行
イベント会場には多くの人がいることが予想されます。
そのような場所にドローンが落下した場合、人の頭上に落下し怪我をさせてしまうリスクが非常に高まります。
⑤危険物輸送
ガスや燃料などを輸送している際に落下した場合、被害が大きくなるリスクが高くなるため制限されています。
こちらには農薬も該当するため、ドローンによる農薬散布を考えている方は必ず飛行許可申請をしましょう。
⑥物件投下
ドローンが飛行している際の物件投下はリスクが高く、機体のバランスも崩れて飛行が不安定となるため制限されています。
こちらにも農薬散布が該当するため、農薬散布を考えている方は必ず飛行許可申請をしましょう。
2.特定飛行のカテゴリーとは
「1.特定飛行に該当する空域/飛行の方法」でご紹介したように、ドローンを飛行させるには多くのルールが存在します。
今回のドローン免許制にあたり、特定飛行はカテゴリ分けされ、分かりやすく整理されました。
特定飛行は以下の図の通りカテゴリー分けされています。
・一等無人航空機操縦士の保有および第一種機体認証の取得が必須となるカテゴリⅢ
・一等/二等無人航空機操縦士の保有および第二種機体認証の取得が必須となるカテゴリⅡA,ⅡB
それぞれのカテゴリーに合わせた免許を取得することが必要です!
3.重要ポイント
今までご紹介してきたように、ドローンを飛行させるには多くの制限があります。
しかしどのルールもドローンを安全に飛行させるためには必要不可欠なものとなっています。
重要ポイントとしては大きく3つです。
①基本的に特定飛行に該当する飛行はしない。飛行する場合は必ず飛行許可申請をする。
②目視外・補助者無し飛行をさせたい場合は、必ず1等免許取得が必要!
③ドローン免許取得により飛行許可申請手続きが簡素化されたため、カテゴリⅡBの飛行が多い方は2等免許取得をおススメ!
今回は特定飛行ついてご紹介しました。
当スクールでは1等/2等どちらも登録講習機関として認定されており、多くの方々にご受講いただいております。
本記事に関するご質問や、当スクールにご関心をお持ちいただけた方はお気軽にご連絡ください!